小林照幸『検疫官』
コロナが騒がれている今読むと、コロナというのは本当にバイオテロに近いものだと感じる。
生物兵器開発の10の条件
この本には生物兵器開発の10の条件が書いてある。
- 明らかな発病性があること。
- 罹患率が高く、適切な治療をしない場合に死亡率が高いこと。
- 症状の発症が遅れること。
- 診断・治療・汚染地域の土壌汚染が困難であること。
などなど、土壌汚染はまだわからないが当てはまるものがたくさんある。
感染症と診断されている患者は救急車にはのせてもらえない、と書いてあるが、今回のcovic-19はどうなのだろう。
炭そ菌の唯一の欠点は、人と人との間での接触感染がないことだった。
今回のcovic-19については、接触感染どころか飛沫感染、空気感染も。
日本は島国だが、今までたくさんの風土病に襲われてきた。一番最初と考えられているのは1822年のコレラの第1次流行(コレラはガンジス川流域の風土病である)。
ガンジス川からボルネオ、広東、北京を通って日本に伝播した。
第4次流行の時、横浜にはじめて検疫所が設置されている。
そんな歴史に思いをはせながらクイーンエリザベス号の新聞を読み返すと、時代が逆行してしまったような錯覚に襲われる。この錯覚はどこから生まれるものなのだろうか。